フィギュアスケート
フィギュアスケートとは、スケート3競技の中で唯一得点により順位を競う競技。男子シングル、女子シングル、ペア、アイスダンスの4種目に分けられ、それぞれ決められた時間の中でショートプログラムとフリープログラム(アイスダンスはショート・ダンス、フリー・ダンス)を音楽に合わせて演技し、ジャッジにより採点されたその得点により順位が決まる。ジャンプやスピン、ステップ等のダイナミックな技が注目されるが、音楽や振り付け、選手の表情などにも注目。
ジャンプ[編集]
ジャンプは成功と失敗を見分けやすい大技で、総合評価を大きく左右する重要な要素。全6種類(アクセル、ルッツ、フリップ、ループ、サルコウ、トウループ)のジャンプを見分け、その質の評価の仕方を理解することで、フィギュアスケート観戦の視点が深まり、より楽しむことが出来るようになる。
スピン[編集]
基本的なスピンは以下の3種類で、これらにバリエーションを加えることによって名前が変わる。回転方向はジャンプと同様、反時計回りの選手が大多数。レベルは1から4に分かれるが、難易度は様々な要素の複雑な組み合わせで決まる。
・まっすぐに直立したアップライト系スピン
・しゃがんだ状態のシット系スピン
・上体と片足を氷と平行の位置に保ち、T字型になって回るキャメル系スピン
バリエーションとしては、これらのスピンの前にフライングから入ったり、足の位置を変えるのなどのコンビネーションスピンなどがある。
ステップ[編集]
エッジのさまざまな場所に体重を乗せ換え、床上でのダンスのように、細かいターンなどを入れながら滑っていくのがステップ。また、ある図形を描きながらステップを踏み続けていくパターンが採点要素の一つ、ステップシークエンスで、
・時計/反時計回りの両方の回転をどのくらい取り入れているか
・上半身の動きのバラエティー
・ステップとターンの多様さ
・切り替えのすばやさ
などによって、レベル1から4に評価される。他にもコレオシークエンスというステップがある。これにはレベル判定が無く固定された基礎点が与えられ、GOE(出来栄え)のみで評価される。
ペア独特の技[編集]
ペア競技には、シングルにはない必須要素がいくつかある。
ツイストリフト[編集]
男性が女性を頭上に高く投げて、回転し終えて降りてくる女性を再び受け止める技。女性のテイクオフのエッジ、回転数などで難易度が決まる。
リフト[編集]
男性が腕をまっすぐ伸ばして女性を頭上に持ち上げる技。リフトへの入り方、上がったときの女性の姿勢、支える位置、片手か両手か、そして女性が降りてくるときの変化のつけ方などで難易度が判定される。
デススパイラル[編集]
男性が円の中心の軸になって片手で引っ張るように女性を支え、女性は体を横にまっすぐ伸ばした状態でコンパスのようにブレードで円を描きながら滑る技。ポジション、技への入り方、女性がどの部分のエッジを使っているかなどで、難易度が決まる。
スロージャンプ[編集]
女性がジャンプを跳ぶタイミングに合わせて、男性がパートナーの腰を支えて投げるようにテイクオフする技。ジャンプの種類はシングルと同じだが、男性の力が加わることにより、高さと距離が出る分だけ難易度も高まる。
アイスダンス[編集]
アイスダンスには、ほかの3種目とは全く違う技がたくさんある。ジャンプがない分、滑りの技術をより強調してみせるための要素が細かく設定されているが、その中でも特徴的なのがダンスリフト。アイスダンスのリフトは、ペアのリフトとは全く異なり、「男性の頭の位置よりも上にパートナーを持ち上げること」「男性の肩や背中に女性が座ったり、立ったりすること」などは禁じられている。ダンスリフトは、大まかに6秒以内のショートリフトと、12秒以内のロングリフトの2種類がある。
引用[編集]
[1] JOC - 競技紹介:スケート・フィギュアスケート