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2021年6月16日 (水) 14:24時点における版
リス(栗鼠)は、ネズミ目(齧歯目)リス科に属する動物の総称である。
リス科には、5亜科58属285種が含まれる。
樹上で暮らすリスのほか、地上で暮らすマーモセット、プレーリードッグ、シマリス、イワリス、ジリス、滑空能力のあるモモンガ、ムササビもリスの仲間である。
分布
全世界に分布。ただしオーストラリア、南極大陸、ポリネシア、マダガスカル、南アメリカ南部、一部の砂漠(サハラ、エジプト、アラビア)を除く。
オーストラリア大陸にはもともと生息していなかったが、19世紀に人為的に移入された。
形態
リスは一般に小型の動物だが、体長7~10センチ、体重わずか10グラムのアフリカコビトリスから、体長53~73センチ、体重5~8キロのアルプスマーモセットまで、大きさは多彩である。
樹上性リスは、毛のふさふさした大きな尾を持つ。地上性リス(ジリス)は、樹上性リスに比べて尾は毛量が少なく、短いものが多い。
多くのリスは、体毛が柔らかく絹ように滑らかだが、中には厚い毛皮を持つものもある。
生態
樹上性リスとジリスが昼行性または薄明薄暮性であるのに対して、モモンガなどの滑空するリスは夜行性である。
ただし、哺乳期の母モモンガとその子供は、夏の間は昼行性になる。
食性
おもに草食性で、木の実、種子、果実、キノコ、草などの多種多様な植物を食べる。
昆虫、鳥類の卵やヒナ、爬虫類、小型の齧歯類を食べる種もある。
いくつかの熱帯の種は、ほとんど完全に昆虫食に移行している。
=日本のリス
日本に棲むリス類としては、樹上性リス2属3種4亜種(うち、2亜種は外来種)、滑空性リス(モモンガ属、ムササビ属)の2属3種5亜種(すべて在来種)、
地上性リス(シマリス属)1属1種2亜種(うち、1亜種は外来種)の計5属7種11亜種が挙げられ、移入種を除けば4属6種8亜種となる。
リス亜科では、北海道にエゾリスとエゾシマリスが、本州、九州、四国には二ホンリス(ホンドリス)が生息している。
ただし、二ホンリスの九州での生息は最近確認されていない。
二ホンリス、ムササビ、二ホンモモンガの3種は日本固有種である。