サクソフォーン

提供: つれづれウィキ
2021年10月21日 (木) 21:19時点における106.166.54.110 (トーク)による版 (ページの作成:「==サクソフォーン== サクソフォーン(英: Saxophone)またはサクソフォン、サキソフォンは、通常は真鍮製で、単簧(英語版)(…」)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
ナビゲーションに移動 検索に移動

サクソフォーン[編集]

サクソフォーン(英: Saxophone)またはサクソフォン、サキソフォンは、通常は真鍮製で、単簧(英語版)(シングルリード)マウスピースを使って演奏される木管楽器の一族である。口語ではサックス(sax)と略称で呼ばれる。

概要[編集]

ほとんどのサクソフォーンは真鍮で作られているものの、金管楽器のようにマウスピース(英語版)のカップの中で唇を振動させるのではなく、リード(伝統的には木質のダンチクで作られている)を振動させて音を出すため、木管楽器に分類される。他の木管楽器と同様に、胴管の有効長を変えて気柱の共鳴周波数を制御するために胴管の孔を覆うことで、演奏される音高を制御する。奏者はキイを押すことで孔を塞ぐあるいは開放する。

サクソフォーンは、クラシック音楽(コンサートバンド、室内楽、ソロレパートリー、時にはオーケストラなど)、軍楽隊、マーチングバンド、ジャズ(ビッグバンドやジャズコンボなど)、現代音楽で使用されている。また、独奏楽器および旋律楽器として、あるいはロックンロールやポピュラー音楽のいくつかのスタイルではホーンセクション(英語版)の一員としても使用される。

1840年代初頭にベルギーの楽器製作者アドルフ・サックスによって最初のサクソフォーンが発明されて以来、サクソフォーン族内の移調および調律の基準(英語版)によって区別される様々な楽器群が生み出されてきた。サックスは1846年6月28日にサクソフォーンの特許を取得した(2つのグループ。それぞれ7種類)。それぞれのグループは、音高によって並べられた楽器で構成されており、調は交互になっている。標準音高がB♭とE♭のグループがすぐに支配的になり、今日見られるほとんどのサクソフォーンがこれらのグループに属する。標準音高がCとFの楽器は定着することはなく、サックスによって製作された楽器のごく一部に留まる。A = 440 Hzの(コンサート用)基準よりも高く調律された「ハイピッチ」("H "または "HP "とも表記されている)サクソフォーンは、屋外での使用に適した音質のために20世紀初頭まで生産されていたが、現代の調律では演奏できず、時代遅れと考えられている。「ローピッチ」("L "または "LP "とも表記されている)サクソフォーンは、現代の楽器と同等の調律がされている。CソプラノおよびCメロディサクソフォーンは、20世紀初頭に応接間楽器としてカジュアルな市場向けに生産された。F管のサクソフォーンは1920年代後半に導入されたが、受け入れられることはなかった。現代のサクソフォーン族は、歴史的な楽器や実験的な楽器はともかく、B♭ – E♭シリーズの楽器のみで構成されている。最も広く使用され、入手可能なサクソフォーンは、ソプラノ、アルト、テナー、およびバリトンサクソフォーンである。

詳細[編集]

1840年代にベルギーの管楽器製作者アドルフ・サックス(Adolphe Sax)がバスクラリネットの改良中に円錐管の魅力に注目したのを基に考案された楽器。1846年に特許を取得している。Saxophoneの名は彼にちなむ。元々吹奏楽団における木管楽器と金管楽器の橋渡しを目的に開発された。構造上、木管楽器に分類されるが、真鍮を主とした金属で作られており、木管楽器の運動性能の高さ、金管楽器のダイナミックレンジの広さを兼ね備えている。新しい楽器の恩恵として、洗練された運指、発音の容易さは他の吹奏楽器に類がない。

クラシック音楽からポップス、ロック、ジャズに至るまで、様々な分野の音楽で用いられる。特に吹奏楽やビッグバンドには欠かせない存在である。管弦楽では使用されることは少ないが、曲によっては使用される場合もある。ソプラノ、アルト、テナー、バリトンの4本のサクソフォーンで演奏されるサクソフォーン四重奏は、クラシカルサクソフォーンの代表的な合奏形態のひとつであり、そのために作曲された曲も多数存在する。