セルロイド人形
セルロイドで作られた人形
セルロイドとは
アメリカが作った歴史上最初の人工樹脂。加熱すると柔らかくなり冷却すると固まる性質を持つ。プラスチック素材。セルロイドの材料はニトロセルロース。
セルロイドの歴史
セルロイドはアメリカのジョン・ウィスレイ・ハイヤット、イギリスのアレキサンダー・パークスらによって1860年代に発明された。初期の目的はビリヤードボールに用いる象牙の代用品。 19世紀の終わりごろになると、大量生産され価格が下がった。そのため子供の玩具の材料として使われるようになった。
セルロイド玩具の製法の種類
・切り抜き物 セルロイドの板を型に切り取り、組み合わせて作られたもの(風車)
・湯押し物 板生地を型にはめ、熱湯に漬けて押して成型したもの(主にピンポン球)
・吹き込み物 鋳型にセルロイドの板生地二枚を挿入して加熱し、空気を吹き込んで膨らしたもの(主に人形)
セルロイド人形 キューピー
キューピッドをモチーフとしたキャラクターで日本ではキューピーという企業のキャラクターとして浸透している。 1913年からビスクドール製法(陶器でできた人形)で作られていたが1925年以降はセルロイドで作られるようになった。
セルロイドの危険性
セルロイドは加工がしやすい反面170以上になると自然発火をする性質を持つ。 1955年アメリカではセルロイド製品による火災の発生が増えたことにより可燃物質規制法が成立をした。当時セルロイド人形生産1位だった日本は大打撃を受けた。 日本でも1932年12月16日日本橋白木屋デパート(後の東急デパート日本橋店。現在コレド日本橋のある所)から出火してたちまちの内に全館に広がった。男性店員五名、女性店員八名、出入りの業者一名が犠牲になった
現在日本で唯一セルロイド人形を生産している方に取材した記事
https://news.1242.com/article/176503