クリスマス

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クリスマス[編集]

大多数のキリスト教教派が行う、イエス・キリストの降誕を記念する祭。キリスト降誕祭(単に降誕祭とも)、降誕日、聖誕祭、ノエルなどとも呼ばれる。「クリスマス」という英語は「キリスト(Christ)のミサ(Mass)」という意味に由来す。

ほとんどの教派で、教会暦上の12月25日に祝われる。

あくまでキリストの降誕を記念する日であり、イエス・キリストの誕生日というわけではない(イエス・キリストの誕生日自体が不詳である)。

位置づけ[編集]

新約聖書にはキリストの降誕について、『ルカによる福音書』第2章1-20節および『マタイによる福音書』第1章18節-第2章18節に記述があるが、誕生日を特定する記述は無い。

クリスマスは、「降誕を記念する祭日」と位置付けられているのであって、「イエス・キリストの誕生日」とされているのではない。イエス・キリストが降誕した日がいつにあたるのかについては、古代からキリスト教内でも様々な説があった(例えば3世紀の初め頃には、アレクサンドリアのクレメンスは5月20日と推測していた)。

また、キリスト教で最も重要な祭と位置づけられるのはこの祭ではなく、復活祭(イースター/パスハ)である。

起源[編集]

【クリスマスの日付と候補の決定】

西暦325年の第1ニカイア公会議において、キリストの降誕を祝う日について議論された。日付の候補は、おもなものだけでも、1月6日、2月2日、3月25日、3月28日、4月2日、4月19日、4月29日、5月20日、11月8日、11月17日、11月18日、12月25日があった。

このうち、古代共和政ローマ時代の「ローマ暦」において冬至の日とされていた12月25日が、「降誕を祝う日」として次第に定着していった。12月25日に降誕祭を行う風習は、遅くとも354年には西方教会で始まり、4世紀末には東方教会の多くにも広まった。

古代ローマの宗教のひとつミトラ教では、12月25日は「不滅の太陽が生まれる日」とされ、太陽神ミトラスを祝う冬至の祭であり、これから派生してローマ神話の太陽神ソル・インウィクトゥスの祭ともされていた。これが降誕祭の日付決定に影響したのではないかとも推察されている。

【古式を守るアルメニアの降誕祭】

12月25日を降誕祭とする風習が定着する以前には、アルメニアやギリシアなどで1月6日説が採用されており、また、「キリストの降誕」の記念と同時に「キリストの洗礼」(ヨルダン川で洗礼者ヨハネから洗礼を受けたこと)の記念を祝っていた。

現在でもアルメニア使徒教会(東方諸教会・非カルケドン派正教会に分類される)においては、教会暦上の1月6日(アルメニア本国などではグレゴリオ暦を使用、エルサレムのアルメニア総主教区においてはユリウス暦を使用するためグレゴリオ暦の1月19日にあたる。「世界のクリスマス」:「#イスラエル・パレスチナ」も参照)に、「キリストの降誕」の記念(降誕祭)と同時に「キリストの洗礼」の記念(神現祭)が祝われる。1月6日はアルメニア共和国の法定祝日となっている。