茨城県

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=茨城県[編集]

茨城県は、日本の関東地方に位置する県。県庁所在地は水戸市。都道府県人口は全国11位、面積は全国24位である。

概要[編集]

茨城県は、関東地方の北東部に位置する県で、元の常陸国全域と、明治期に千葉県から移管された下総国猿島郡・結城郡・豊田郡・岡田郡の全域および相馬郡・葛飾郡・香取郡の一部から成り立っている。県の人口は2,837,956人(2021年11月1日)で、日本の総人口の約2.3%を占めており、静岡県に次いで全国11位である。茨城県に次ぐ全国12位は広島県で、政令指定都市を持つ両県に挟まれる順位に位置する形だが、本県は政令指定都市を持たない県の中で最も人口が多い県となっている。県内に人口30万人以上の都市は存在せず、人口20万人以上の市も県庁所在地の水戸市を含めて2市、10万人以上20万人未満の市も5市で、残りの25市10町2村は10万人未満の市町村となっており、特定の都市に集中せず県域全体に広く人口が分布している点も、本県の地形が平地に富んでおり可住地面積が全国上位であることと併せて特徴的である。面積は6,094km2(霞ヶ浦・北浦・牛久沼・涸沼などを含めない場合は5,874.20km2)で、国土の約1.6%を占める。県内の市町村数は44で、うち市は32、郡は7で、その下に10の町と2の村がある。2008年度における県内総生産は11兆5157億円。

県内各地域の繋がりは薄く、県北部は日立市で工業化が進み、太平洋や八溝山地のある緑豊かな地域を形成する。県中央部は水戸市に県庁が置かれ、小美玉市に茨城空港が置かれており、ひたちなか市で工業化が進んでいる。県東部の鹿嶋市・神栖市では鹿島臨海工業地帯を形成し、工業化が進んでいる。県西部は関東平野の中央部にあたる農業を中心とした内陸の地域となっている。県南部は、筑波研究学園都市が整備され、東京都区部のベッドタウンとしてのニュータウン開発も進められた地域となっている。

名称[編集]

[由来]

県名に使用される「茨城」は、国郡里制時代に置かれた茨城郡に由来するものである。「茨城」の名称自体は『常陸国風土記』まで遡るもので、同記序文には常陸国成立以前に置かれた6つのクニ(新治・筑波・茨城・那賀・久慈・多珂)の1つとして見える。常陸国成立に際して、この茨城国を踏襲して成立したのが茨城郡であるとされる。

『常陸国風土記』の茨城郡条では、「茨城」の名称の由来として次の2つの説話が挙げられている。1つは、朝廷から派遣された大臣(多氏)一族の黒坂命が、先住民の賊を茨棘を用いて滅ぼしたというものである。またもう1つの説話では、黒坂命が人々を悪賊から守るため、茨で城を築いたという。これらは、いずれもヤマト政権の勢力拡大を英雄に仮託した起源説話としてよく見られるものであり、実際の起源については詳らかでない。以上の説話を別として「茨(いばら/うばら)の生えた地域」を指した呼称と見る説もある。

『和名抄』によれば、この茨城郡内には特に「茨城郷」が存在している。この茨城郷の比定地は石岡市茨城(ばらき)とする説が有力で、同地は常陸国の古国府や茨城郡の郡家も置かれたと推定される政治的中心地でもある。また付近の茨城廃寺跡(ばらきはいじあと)からは「茨木寺」の墨書を持つ土器が出土しており、「茨城」が古くは「茨木」とも記されたことが知られる。

明治維新後、藩県併置時代や廃藩置県の当初の段階では「茨城県」は設置されていなかった。その後すぐ行われた諸県の統合に際して、水戸・松岡・宍戸・笠間・下館・下妻の6県を主体として茨城県が成立したのが県名としての始まりとなる。これは水戸の属した茨城郡を県名に採用したことによるが、「水戸県」とならなかったのは水戸藩の新政府への貢献度が認められなかったためとされる。水戸周辺は律令制時代には茨城郡でなく那珂郡に属したが、太閤検地の時に茨城郡に移管されている。

読み[編集]

県名の「茨城」は、現在は「いばらき」と読まれる。大阪府茨木市も本県と同じく「いばらき」であるが、どちらも同様にしばしば「いばらぎ」と誤読されがちである。一方、同じく県名に「城」が含まれる宮城県においては、連濁により濁音となる点が本県と異なる。歴史的な読みとしては、前身の茨城郡について『和名抄』では「牟波良岐」、『常陸国風土記』の天保10年(1839年)刊本では「うばらき」と読み仮名が振られる[3]。現在の読み「いばらき」は、この「うばらき」が転訛したものになる。

「茨城県」の「茨」の字は都道府県としては唯一、表外漢字字体であった(「茨」の脚部分は「次」ではなく「二欠」が正しい)が、2010年の常用漢字改訂により常用漢字となっている。