ロカボ
“ロカボ”は、ローカーボ(low-carbohydrateの略)という低炭水化物な食事法をもとにして、極端な糖質制限ではなく緩やかに糖質の摂取量を管理し、「おいしく楽しく適正糖質」を摂る食事法を推奨しているものである。北里研究所病院 糖尿病センター長の山田悟氏が提唱した。
定義
一般的な日本人は、1日で300g程度の糖質を摂取しているとされるが、“ロカボ”で提唱されている1日あたりの適正糖質量は、1食あたり20~40gを3食と、間食10gの計70~130g以内。
糖質を70~130gまでに控えるだけで、その他の脂質やたんぱく質などに制限がないことが特徴といえる。
糖質
糖質とは、三大栄養素と言われる炭水化物・脂質・たんぱく質の炭水化物のうち、食物繊維を除いたものである。私たち人間の体のエネルギー源となる物質で、多くは体内でブドウ糖に分解された後に脳がエネルギーとして利用するため、不足すると悪影響を及ぼすこともある。また、過剰摂取によって代謝されなかった場合は脂肪に変わり、体脂肪として蓄えられる。
効果
多くの生活習慣病の根底にあるのが食後の高血糖であり、それによって肥満や高脂血症などを引き起こし、更に動脈硬化や腎不全など様々な病気が起こる。その血糖値を上げてしまう原因となる栄養素が糖質である。また、10年以上前の研究で、カロリー制限をした場合よりも緩やかに糖質を制限した場合のほうが肥満の改善効果が高いとわかった。糖質を控えてたんぱく質や脂質をしっかりと摂る食事を心がけることで、食事食後の血糖値の上昇を抑えることができ、血糖値の改善だけでなく、高脂血症や血圧、更には体重の改善につながる。
動脈硬化や腎不全などの予防以外に、最近ではがんや認知症、肌の老化防止にも期待されているという。ダイエット方法の一つとしても注目されている。
ロカボマーク
食・楽・健康協会の「おいしく、楽しく食べて、健康に」の理念をもとに作成されたマークで、様々なロカボ商品のパッケージに表示されている。マークの横に、商品に含まれる糖質量も示されているため、目安の糖質量を考えて商品を選べて機能的である。