なんか小さくてかわいいやつ
『なんか小さくてかわいいやつ』は、イラストレーター・ナガノによるキャラクター、および漫画作品。略称はちいかわ。2020年よりTwitterで漫画が連載されており、2021年より講談社から『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』のタイトルで単行本が刊行されている。2022年にアニメ化され、「めざましテレビ」内で放送されている。2022年4月現在で、単行本の電子版を含むシリーズの累計部数が60万部を突破している。
概要[編集]
本作の主人公であるちいかわは当初、ナガノのTwitterアカウントにて「こういう風になってくらしたい」という説明と共に描かれた二頭身の動物のキャラクターであり、2017年ごろから発表されている。
2020年1月より単独アカウントが作成され漫画の連載がスタート。2021年2月12日には講談社より単行本が刊行。それに先駆け、2月10日発売の『モーニング』(講談社)11号に読み切りが掲載された。
基本的にはちいかわとその友達のハチワレ、うさぎが送る日常を一話完結という形で描いた物語でありつつも、ちいかわを含めた主要なキャラクターが「仕事で収入を得て暮らしている」という現実的な設定や、連作エピソードでは一緒に試験を受けに行くも片方だけ合格してしまう(『草むしり検定』編)、欲しいものを出せる杖を使った結果怪物になってしまう(『杖』編)といった不条理かつシビアなストーリー展開がされているのが特徴である。また、通称「ちいかわ構文」と呼ばれる作中での独特な言い回しや、ヤクルト、たべっ子どうぶつ、チャルメラといった実在の食品が登場することも特徴として挙げられる。
2021年10月28日に、動画工房制作によりアニメ化されることが発表。2022年4月4日よりフジテレビ系列「めざましテレビ」内にて放送が開始された。それに先駆け同年1月4日より同番組の占いコーナーが本作とコラボした「ちいかわ占い」としてリニューアルされた。
2022年6月には一般社団法人キャラクターブランド・ライセンス協会が主催する日本キャラクター大賞において、Twitter発のコンテンツとしては初めてグランプリを受賞している。
登場キャラクター[編集]
ちいかわ
声 - 青木遥 主人公。誕生日は2017年5月1日。台詞はほとんど無く「ワッ」「ヤー」「フ!」などのわずかな言葉しか発しない。掲載初期は臆病ですぐ泣く性格だったが、さまざまな経験を通して少しずつ成長している。むちゃうまヨーグルトの懸賞で当たった家に住んでいる。他にもむちゃうまプリンの懸賞ですき焼きセットを当てる、むちゃうまクッキーの懸賞で缶クッキーを当てるなど、くじ運は強い模様。討伐時の武器はピンク色のさすまた。 草むしり検定5級の合格に向けて勉強中(第2巻時点で2回受験して2回落ちている)。 ラッコからは食事を「うまそうに食べる」と褒められている。しかしブロッコリーが苦手で、「強くなるにはブロッコリーとも向き合うことだな」と助言されている。 モチーフの動物については明言されていないが、作者のツイートではネズミの絵文字が使用されたことがある。
ハチワレ
声 - 田中誠人 言葉を流暢に喋るはちわれ猫のキャラクター。誕生日は2020年5月1日。ちいかわの友人。社交的で好奇心旺盛な楽天家。ギターが弾け、「ひとりごつ」というタイトルの生乾きのことを歌った自作ソングがある。毛玉を吐いたり舌が無意識に出ていたり、花の匂いをかぐとフレーメン反応するなど猫らしい場面が度々登場する。3匹の中で唯一喋れるキャラクターだからか、他のキャラクターと率先してコミュニケーションをとる場面が多い。「チャルメラ」を「チャリメラ」、「おかしのまちおか」を「おかしのまち、おか」と覚えているなど天然ぼけの一面もある。ちいかわが困っている時は助け舟を出すなど友情にあつい。洞窟で一人暮らしをしている。討伐時の武器は青色のさすまた。草むしり検定5級。ピンチの時に「なんとかなれッ」と叫びながら勢いのままに行動して無事物事を解決させることが多い。好きな歌として日本香堂の製品である線香の「青雲」のコマーシャルソングである「青雲のうた」を挙げている
うさぎ
声 - 小澤亜李 うさぎのキャラクター。誕生日は2019年1月22日。ちいかわの友人。常にテンションが高く自由奔放に振る舞い、時にはトラブルメーカーのような一面もあるが、ちいかわやハチワレがピンチの時に助けたり、サポートをしたりする友達思いの面も多くある。また、モモンガなどに対しては本性を見抜いているような素振りをしていて、意外と鋭いところがある。ギターなども弾ける。言葉は話さず「ヤハ」「ルルルルル」「ウララララァ」などの奇声を発する。食に貪欲。討伐時の武器は両端が爆発する仕掛け棒(マジックペンで描いたマーク付き)。草むしり検定3級。 リサイクルショップで買ってきたアイテムをよく持ってくるが、最初の「杖」はカメラや食べ物などの欲しい物を具現化するが撮った対象を消してしまうもので使った人間が怪物化してしまったり、2度目の「木彫り」は羽がついて飛べるようになるが虫のように小さくなってしまったり、呪われているアイテムであることが多い。このことについてハードオフ公式Twitterが「ちいかわ達がいつもリサイクルショップでとんでもない目に合うので申し訳ない気持ちになる。」と言及している。 ちなみに初登場したのは本作品ではなく、『MOGUMOGU食べ歩きくま』の告知漫画である。 普段意味のある言葉は発さず奇声を発してばかりだがファミリーマートとのコラボ漫画では「いらっしゃいませ」を「シャアアアゥララララッセェー」と言っている。 2022年8月5日の更新で、ハチワレに「いつも…どんなトコに出かけてるの?」と問われて「ツツ ウラウラ」と答え、四字熟語の「津々浦々」を話したとしてTwitterで「ツツ ウラウラ」がトレンド入りした。
サブキャラクター
モモンガ
声 - 井口裕香 モモンガのキャラクター。見た目は可愛いが、誰かを煽るなど性格はあまり宜しくなく、常に他人に可愛く思われたいという欲求がとても強いキャラクターで、労働の鎧さんに「叱れ」や「大きい声を出せ」など度々無茶振りをして、最後に可愛こぶる場面が定番となっている。毎回無茶ぶりをされる労働の鎧さんには面倒くさがられている。うさぎとも絡みがあるが、うさぎにはどこか勝てないところがあるらしく圧倒されていることが多い。
くりまんじゅう
声 - 淺井孝行 頭部が栗まんじゅうに似ているキャラクター。見た目は愛らしいが中身(性格)はおっさんっぽく、美味しそうなツマミとお酒を嗜んでいるところをちいかわ達に度々目撃される。二日酔いで苦しんでいるところに迎え酒をするなど、相当お酒が好きな模様。ちいかわをくすぐっている(ちょっかいをかけている)うさぎを鮭とばで叩いて戒めたり、草むしり労働中にちいかわに缶コーヒーをおごってくれたりする面倒見がいいところもある。ハチワレ曰く飲酒には資格がいるらしく、ちいかわとハチワレはお酒ではなく炭酸ジュースで乾杯している。
テレビアニメ[編集]
2022年4月4日より『めざましテレビ』内にて7時40分ごろに『ちいかわ』のタイトルで放送。YouTube、TVer、GYAO!、FODでも配信される。初回のみ月曜日に放送されたが、第2話以降は毎週金曜日に放送する。YouTubeでは第5話までは無期限で視聴可能だが、第6話以降は1週間の限定配信となっている。2022年5月6日からAmazon Prime Videoでも配信開始。
第15話までは主に巨大なお菓子と戯れるちいかわ・ハチワレ・うさぎのエピソードをアニメ化されたため、原作に登場するキメラなどの怪物は出さず「ディストピアではなくほのぼの路線でいくのか」と予想する人もいたが、第16話でキメラが登場して大きな反響を呼んだ。
尚、「ちいかわ」「ハチワレ」の担当声優は、ナガノの意向で子役を採用する事となった。