アイス・バケツ・チャレンジ
2014年にアメリカから端を発し、各界の著名人が次々と参加したことから世界中に爆発的に広まったチャリティー運動である。
概要[編集]
正式名称はIce Bucket Challenge。 「ALSアイス・バケット・チャレンジ」とも呼ばれる。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)の研究支援をするために、2014年にアメリカ合衆国で始まった。参加者はバケツに入った氷水を被るか、アメリカALS協会(日本では日本ALS協会で受け付け)に100ドル以上寄付するか、もしくは両方のいずれかを選択し実行する。
ルール[編集]
1.アイス・バケツ・チャレンジに参加することを宣言する。
2.バケツに入った氷水を頭から被り、次に参加してもらう人を2~3人指名する。※ちなみにこの指名は、「(君もアイスバケツチャレンジを)やらないか?」という誘いであり強制ではない。
3.参加の様子を動画で撮影し、YouTubeやtwitterなどのSNSに投稿してチャレンジは終了となる。
4.指名された人は、氷水を被るか、ALS協会に100ドル以上寄付するか、もしくは両方をやるかを選択し、24時間以内に実行する。
起源、氷水を被る意味[編集]
チャリティーで氷水を被る行為は以前からあったが、いつから始まったかははっきり分かっていない。 ただ2014年7月にアメリカで、プロゴルファーのクリス・ケネディが友人から指名を受け、氷水を被り、アメリカALS協会に寄付。ALS患者の夫を持つ彼の従姉妹を次に指名した。 以降、賛同の輪が広がり世界的なチャリティー運動へと拡大していった。
なお、アメリカでは氷水は祝福を意味し、「元気付ける」という意味合いもある。スポーツの分野においては、大きな試合に勝利した際、選手たちが監督に氷の浮いたスポーツドリンクをタンクごとぶちまける「ゲータレードシャワー」が有名。ただし、この文化は世界共通のものでは無いため、日本などでは罰ゲーム的な意味合いに受け取られることが多かったこともある。
反響[編集]
この運動は、各界の著名人が次々と参加したことで全米で大反響を呼び、瞬く間に世界中でブームが巻き起こった。
アメリカにある「ALS Associationexit」は、このチャレンジの広まりにより数十万人の新たな募金者を得て、2014年7月末からの約一か月で日本円にして40億円以上の寄付金を得たという。これは前年に一年かけて同団体が得た募金の2倍を超す。他の団体でも、「Project ALSexit」は前年同時期の50倍の、「ALS Therapy Development Instituteexit」は10倍の寄附が集まったとしている。
こうした状況を見るに、このチャレンジは単なる空虚なお祭り騒ぎではなく、確かな成果が得られていると言えるだろう。