ヴァイオレット・エヴァーガーデン
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、暁佳奈による日本の小説。京都アニメーション大賞、初の「大賞」受賞作品。2018年にはアニメ化され、全13話が放送された。2019年、2020年には映画化もされた。イラスト(アニメではキャラクターデザイン)を担当したのが高瀬亜貴子。
目次
イントロダクション[編集]
アニメ[編集]
感情を持たない一人の少女がいた。 彼女の名は、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。 戦火の中で、大切な人から告げられた言葉の意味を探している。
戦争が終わり、彼女が出会った仕事は誰かの想いを言葉にして届けること。
――戦争で生き延びた、たった一人の兄弟への手紙
――都会で働き始めた娘から故郷の両親への手紙
――飾らないありのままの恋心をつづった手紙
――去りゆく者から残される者への最期の手紙
手紙に込められたいくつもの想いは、ヴァイオレットの心に愛を刻んでいく。 これは、感情を持たない一人の少女が愛を知るまでの物語。
映画(2020年)[編集]
──あいしてるってなんですか?
かつて自分に愛を教え、与えようとしてくれた、大切な人。会いたくても会えない。永遠に。手を離してしまった、大切な大切な人。
ストーリー[編集]
アニメ[編集]
とある大陸の、とある時代。
大陸を南北に分断した大戦は終結し、世の中は平和へ向かう気運に満ちていた。
戦時中、軍人として戦ったヴァイオレット・エヴァーガーデンは、軍を離れ大きな港町へ来ていた。 戦場で大切な人から別れ際に告げられた「ある言葉」を胸に抱えたまま――。
街は人々の活気にあふれ、ガス灯が並ぶ街路にはトラムが行き交っている。 ヴァイオレットは、この街で「手紙を代筆する仕事」に出会う。 それは、依頼人の想いを汲み取って言葉にする仕事。
彼女は依頼人とまっすぐに向き合い、相手の心の奥底にある素直な気持ちにふれる。 そして、ヴァイオレットは手紙を書くたびに、あの日告げられた言葉の意味に近づいていく。
映画(2020年)[編集]
代筆業に従事する彼女の名は、〈ヴァイオレット・エヴァーガーデン〉。 幼い頃から兵士として戦い、心を育む機会が与えられなかった彼女は、 大切な上官〈ギルベルト・ブーゲンビリア〉が残した言葉が理解できなかった。 ──心から、愛してる。
人々に深い傷を負わせた戦争が終結して数年。 新しい技術の開発によって生活は変わり、人々は前を向いて進んでいこうとしていた。 しかし、ヴァイオレットはどこかでギルベルトが生きていることを信じ、ただ彼を想う日々を過ごす。 ──親愛なるギルベルト少佐。また今日も少佐のことを思い出してしまいました。 ヴァイオレットの強い願いは、静かに夜の闇に溶けていく。
ギルベルトの母親の月命日に、 ヴァイオレットは彼の代わりを担うかのように花を手向けていた。 ある日、彼の兄・ディートフリート大佐と鉢合わせる。 ディートフリートは、ギルベルトのことはもう忘れるべきだと訴えるが、 ヴァイオレットはまっすぐ答えるだけだった。「忘れることは、できません」と。
そんな折、ヴァイオレットへ依頼の電話がかかってくる。依頼人はユリスという少年。 一方、郵便社の倉庫で一通の宛先不明の手紙が見つかり……。
スタッフ[編集]
アニメ[編集]
原作:「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」暁佳奈(KAエスマ文庫/京都アニメーション)
監督:石立太一
シリーズ構成:吉田玲子
キャラクターデザイン:高瀬亜貴子
シリーズ演出:藤田春香
世界観設定:鈴木貴昭
美術監督:渡邊美希子
色彩設計:米田侑加
撮影監督:船本孝平
3D監督:山本 倫
小物設定:高橋博行・太田 稔
編集:重村建吾
音響監督:鶴岡陽太
音楽プロデューサー:斎藤 滋
音楽:Evan Call
音楽制作:ランティス
OP主題歌:TRUE [ Sincerely ]
ED主題歌:茅原実里 [ みちしるべ ]
アニメーション制作:京都アニメーション
製作:ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
映画(2020年)[編集]
原作:「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」暁佳奈(KAエスマ文庫/京都アニメーション)
監督:石立太一
脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン・総作画監督:高瀬亜貴子
世界観設定:鈴木貴昭
美術監督:渡邊美希子
3D美術:鵜ノ口穣二
色彩設計:米田侑加
小物設定:髙橋博行
撮影監督:船本孝平
3D監督:山本 倫
音響監督:鶴岡陽太
音楽:Evan Call
アニメーション制作:京都アニメーション
製作:ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
配給:松竹
キャスト[編集]
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:石川由依
クラウディア・ホッジンズ:子安武人
ギルベルト・ブーゲンビリア:浪川大輔
カトレア・ボードレール:遠藤 綾
ベネディクト・ブルー:内山昂輝
エリカ・ブラウン:茅原実里
アイリス・カナリー:戸松 遥
キャラクター[編集]
ヴァイオレット・エヴァーガーデン[編集]
幼い頃に軍人として大戦に参加した。戦うことしか知らなかったため、人の気持ちを理解したり、自分の気持ちを表現することをまだ知らない。戦場で上官のギルベルトから告げられた「ある言葉」の意味が分からずにいたが、代筆の仕事と出会い、その言葉の意味を探し始める。
クラウディア・ホッジンズ[編集]
ギルベルトの士官学校時代の親友。陸軍中佐だったが、戦後は軍を離れてC.H郵便社を立ち上げた。ギルベルトからの頼みでヴァイオレットの面倒をみている。人好きのする性格から、商人としても才覚を発揮しつつある。
ギルベルト・ブーゲンビリア[編集]
代々続く貴族の名家に生まれ、陸軍少佐となった。戦時中、幼いヴァイオレットに出会い、ともに帝国軍と戦った。ヴァイオレットにとって何よりも大切な存在。
カトレア・ボードレール[編集]
C.H郵便社にて代筆を務める従業員の一人。依頼主が言葉にできない繊細な想いを言葉にできることで評判があり、しばしば指名で仕事を受けている。自由奔放かつおおらかな性格で、先輩としてヴァイオレットをはじめとする後輩たちをまとめている。
ベネディクト・ブルー[編集]
ホッジンズとは旧知の仲で、C.H郵便社で配達員(ポストマン)として働いている従業員の一人。服装にはこだわりがあり、配達員の制服ではなく私服を着ている。
エリカ・ブラウン[編集]
C.H郵便社で代筆を務める従業員の一人。アイリスの先輩だが、依頼主とのやりとりに苦心しており仕事に自信を持てずにいる。
アイリス・カナリー[編集]
C.H郵便社で代筆を務める新人の一人。代筆の仕事に就くため田舎から出てきた。働く女性に憧れており、早く仕事で名をあげたいと意気込んでいる。
外部リンク[編集]
[http://tv.violet-evergarden.jp/news/]『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』公式サイト
[http://violet-evergarden.jp/story/]『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』公式サイト